ものづくりエンジニアの徒然日記

のんびりゆるーく気になったことやメモ書き代わりに更新したい。

Youtubeの動画勉強だけで第二種電気工事士の技能試験に挑んだ話

はじめに

本日(令和3年12月19日)第二種電気工事士技能試験を受けてきました。

先日筆記試験のブログを公開していましたが、自己採点で合格ラインを超えていて実際に合格通知が来ていたので技能試験を受けるまでにどのように勉強して本日の試験がどんな感じだったかを綴ろうと思います。

追記: 2022/1/28 実技試験も合格しました。

勉強の方法

私が行った技能試験の勉強方法はひたすらYoutubeを見ることでした。主に「日本エネルギー管理センター事務局」さんと
「電工試験の虎_ホーザン」さんのチャンネルを見て技能試験のやり方や注意事項を学びました。
日本エネルギー管理センター事務局 - YouTube
電工試験の虎_ホーザン - YouTube

技能試験で実際のやり方としては「日本エネルギー管理センター事務局」さんのチャンネルのやり方をメインに受験することにしました。試験前2週間くらいから動画を見始め1日2本ペースで動画を視聴していました。タンブラスイッチやランプレセクタクルなどは毎度出てくる内容ですので毎日見ていると手順をしっかりと覚えることができました。
各公開問題の中で一つしか出てこない内容、例えばネジなし電線管や4路スイッチなどは前日に最終確認として何度か見返しました。複線図の書き方はちゃんとは勉強していませんでしたが、基本的な電気回路の結線方法を十分に理解していたので感覚で書くことができました。3路スイッチの電源のL側(黒)の接続箇所が固定なのでそれで負荷側の結線を正しくできるかどうかだけは注意して確認しました。
練習用の部材は購入しておらず、連用取付枠とタンブラスイッチの取付作業方法(やり方)はわかったがどのように固定されているか理解できていませんでした。また、引掛シーリングやコンセントへの電線の差し込み感覚などもよくわかっていませんでした。ただし、リングスリーブの圧着やランプレセプタクルのネジ穴の作製は電子回路工作で似たようなことをしたことがあるので簡単にできるだろうと思っていました。
そんなこんなで前日の夜に工具の確認と各部品の工作動画の視聴による復習、複線図を一通り書いてみるというのをやって寝ました。

試験当日

着席時間の約30分前に試験会場に到着し、会場に入って自分の席に荷物を置いてトイレに行きぼーっとして試験開始の合図を待機しました。最後に復習してもいいかなと思ったけどぎりぎりになって異なる作業方法などを知って混乱するのも嫌だったので工具や受験票の準備をしてただ周りを眺めて待つことにしました。
受験で使用された席は大学の3人がけの長机を2人で使用していました。あまり作業スペースは広くなく隣の人に気を遣ってあまり工具を広げることも難しいようでした。席に着くと21インチくらいのサイズ(個人的感覚)の厚紙の上に「受験者のみなさまへ」、「第二種 電気工事士免状交付申請手続き案内」と書かれた2つの用紙が置かれていました。
時間になり、受験に関する説明事項、免状交付手続きの簡単な説明、受験票の個人情報の確認などのお話があり、一通り話が終わると問題用紙、工作部材が入った段ボールの箱が配られました。問題用紙が配られると材料の一覧を見ることはできるのでこの時点で公表問題の何番かわかることが多いと思います。私は何番とか覚えていなかったので「あー、接地線があるやつかー」程度で見ていました。ちなみに私はNo.9の問題でした。
材料が配布されてから材料の確認までの時間は少し空いており、この間できることは問題用紙を眺める程度で次ページが若干透けて見えるので見えたところから複線図をイメージしていました。
材料の確認を10分間で行って不足、欠陥がある場合は申し出てくださいという合図があるので、そこから材料の確認を始めます。ケーブル以外の材料からモノがあるか、数量に違いないかを確認し、最後にケーブルの形状、芯線数、長さを確認しました。長さは1250mm, 600mm, 350mm のものがありそれぞれ腕の長さ(約1300mm)、厚紙の横の長さ(約500mm)、厚紙の縦の長さ(約350mm)で測定しました。厚紙の長さは事前に手を広げて親指の先から小指の先までの長さ(約200mm)でおよその長さを測っていました。ざっくりの長さが合っていれば工作はできるので細かく測る必要はないなと思った結果このような手段を取りました。最後にネームタグに名前を書く指示があるのでそこで名前を書いておきます。
実際に試験が開始されると何からやろうか一瞬迷いました。というのも練習は一切していないので何から手をつけるべきかの準備ができていなかったのです。とりあえずゴミ袋を机にテープで貼り付けゴミをポイポイしやすい環境を作りました。そして作りやすい電線を探して電線から作ることにしました。No.9の問題ではとりあえず切れっ端の電源線(VVF2.0-2C)を作ろうと思って作り始めました。この時、電源線を切らなくてもいいやと思ってジョイントボックス部分の外装被覆を剥いで芯線を剥いで完了!と思っていました。が、よく見るとVVF2.0-2C線を別の経路に使っていることに気づいて少し焦りましたが冷静になってとりあえず電源線の長さに切って後回しにすることにしました。次にVVF1.6-3Cが本当に1箇所しか使っていなかったのでその電線を作りました。次に接地線を作製&接地極付接地端子付コンセントに挿入。その次に負荷(照明器具)やスイッチに接続する線を作製していきました。引掛シーリングとランプレセプタクルはサクッと作ることができたのですが、連用取付枠へのタンブラスイッチの固定で少してこづりました。はめてマイナスドライバーでクイッとすれば固定できるのはわかるがどこで固定されているかを確認するためにタンブラスイッチの構造をよく観察してなんとか上手く嵌め込み固定することができました。最後に結線をしていったのですが、ここで初めて差し込みコネクタとリングスリーブがどこで使われるかを確認し、L側がくるべき場所とN側が来るべき場所を確認して適当に結線をしていきました。私の個人的感覚ですが、電子回路工作を主にやっているのでL側=電源、N側=GND、スイッチの負荷側=信号線という感覚で結線していきました。差し込みコネクタは滑り止め付きの手袋をはめてしっかりと挿入して完了。リングスリーブは圧着工具にはめて電線を挿入して圧着する予定でしたが、リングスリーブ(中)を圧着工具にはめようとして最初のカチッとおとがなるところまで締めようとしたら電線が入らなくなってしまい1つ無駄に使ってしまいました。大人しく先に電線をリングスリーブに通して圧着しようとしたのですが、4本の電線を出すのが難しくなかなか圧着できない上に2.0mm 2本、1.6mm 2本入っていると圧着も思いのほか固かったです。圧着マークの付け方は8sq以上になったら中を使うというのが個人的に一番わかりやすく、1.6mm=2sq, 2.0mm=3.14sq で覚えて合計スケアで判別していました。これで一旦工作が終わって「さぁ、見直しをしよう!」と思ったところで終了の合図がありました。この時、ネームタグを作品に取り付けるのを忘れて焦っていましたが、終了後にネームタグをつけるように指示があったので一安心でした。
退出は順番に行われましたので周りの人たちの作品を見渡すとほとんどの人は作品を完成させているのですが、終わっていない人、明らかに電線を使う場所を間違えている人などもいました。練習していなかったとはいえ時間ギリギリで完成までは漕ぎ着けたので不合格確定ではないと一安心しています。試験後、上期の解答を確認し結線が間違っていないことは確認したのですが、細かいところで一発不合格の施工をしていないか合格発表まで不安です。合格発表は約1ヶ月後なのでソワソワしながら結果を待つことにします。

最後に

Youtubeの視聴だけでとりあえず作品を完成させることはできたけどこれがアウトレットボックスを使う内容だったら時間が足りなかった可能性があるなと少し反省。もう少しちゃんとイメージトレーニングをして何から手をつけるかなど固めておいた方がよかったなと思いました。また、試験会場に時計を持っていくのを忘れていたので残り時間が何分か?とかわかっていない状態でやっていたので本当に間に合っていなかったか可能性もあるなと思いました。あと、電線の被覆が思いのほか取りにくいなと感じました。電子工作で扱っているAWG22~28程度の電線の被覆を剥く感覚ではなかなか剥けず慣れるのに少し時間を要しました(3回くらいで慣れた)。電子工作の経験があったり手先が器用であればYoutube視聴だけでも挑める内容ではあると思いますが、少しくらい電線を切ってみる、被覆を剥いてみる、構造をきちんと確認するなどはやったほうがいいなと思いました。最後に合格していますようにと祈ることにします。